愚かだろうと言われようと15の夜の少年はまだ其処に在る

15歳の夜から20年以上経ちました。それでもなお、変わらない部分は変わらないままでいます。

銀牙伝説WEEDオリオンで最も面白い話

22巻169話が至高。

 

山中の戦いの最中、鉄砲水に襲われた奥羽軍。

はぐれてしまったオリオンは敵将の一人、謙信と出くわしてしまう。

一対多数のピンチ…かと思いきや、謙信は「女 子供の命を取るほど落ちぶれちゃあいない!」と宣う。

 

そんな男気に対しオリオンは

「こいつ敵のくせに意外なこと言うじゃん」

という上から目線。

 

かと思いきや、そういえば仲間がいないことに気づいたオリオン。

急にそわそわし始めたと思ったら、

謙信の「(仲間はどうした?)答えろ小僧…」に対し、「うるせえよ!」と一喝。

 

しまいにはシリウスの中で妄想が広がり、

「俺の仲間をどうした!? 俺の仲間を殺ったなてめえら!!」

と言い出し、女子供には手を出さない男気・謙信に「ぶっ殺すてめーっ」と飛びかかっていく。

 

なめられ、一度は無視された挙句に、いわれの無い言いがかりをつけらた謙信が

「なにい!?おれか!!」

とびっくりしてしまう様は本当におかしい。

 

ここではしょったが、福島弁まるだしの甲斐雑種・咬切も交えた3つ巴”話が通じてない”奴らの会話が、ギャグとも真面目とも分からない雰囲気を醸し出している。

(当事者は戦闘中なので全員真顔でしゃべっている)

 

謙信およびその部下たちの殺さずの誓いはなかなかのもので、

オリオンがガチで謙信を殺そうとしたことが分かっても、

「ケガをさせたくねェ」

と言うなどイイやつであった。

 

物語の中で、『オリオンが暴走して危なっかしいね』という描写はいくつか見られてきたが、なぜこの場面で、なぜこんなギャグっぽい出し方で開花させたのかは謎。